体の酸化について
- てんとう虫くん
- 2024年7月23日
- 読了時間: 2分

車はガソリンを燃やして、そのエネルギーで走ります。
人は食べ物を食べて体内で燃やすことで、エネルギーを獲得してます。
この時、燃やすのは炭水化物・脂質・タンパク質です。
それぞれ1g燃やした時の熱量を「カロリー」に換算して、炭水化物は4 kcal、脂質は9 kcal、タンパク質は4 kcalとして計算されています。
ですので、生きている内は、これらを体内で燃やしてエネルギー(カロリー)を獲得する必要があります。
そして、何かを燃やせば、必ず酸素がその熱に反応して周辺の物質と結びつきます。
これが「酸化」です。
鉄が酸化すれば、赤いサビになる「酸化鉄」になりますし、炭素と結びつけば「二酸化炭素」になります。
この過程の中で、通常酸素は安定した形を取っているのですが、まれに構成される電子が一つ欠けて、反応性の高い酸素が出来てしまいます。これが「活性酸素」「フリーラジカル」と呼ばれるものです。
これらは、体内では周りの細胞にくっつき、遺伝子を傷つけることから、ガンの原因としてもよく知られています。
一つ想像してみてください。
最初は柔らかく、弾力のあるゴムホースも長い間使用して徐々に酸素と結びついて酸化すれば、硬くなって、最後はヒビが入って穴が開いてしまいます。
血管も同じです。血管も酸化すれば、硬くなり弾力を失います。これが動脈で起きれば「動脈硬化」です。そして硬くなってひび割れが起きれば、血液の中の血漿が穴を塞ぐために集まります。これが同じところで繰り返されると、集まった血漿が血管を塞ぐようになります。これが「血栓」であり、これによって血管が詰まって破裂してしまうと「いっ血」を起こして命に係わる重大な事態を引き起こします。
これを防ぐのが、ビタミンやミネラル、カロチノイドやフラボノイドといった「抗酸化物質」です。
「肉を食べたら、野菜も多く摂取しなさい」と言われるのは、肉はタンパク質や脂質が多く含まれているので、その分カロリーも高く、酸化物質が多くできてしまうためです。
生物は生きていくために絶えず食べたものを燃やしてエネルギーを得なければなりません。しかし、同時に体は酸化して劣化していきます。これが「老い・老化」です。生きているから老化していくのですが、単純な話で、抗酸化能力の高い食べ物を多く摂取していれば、体の酸化の進行を遅らせることができます。
人間の体は食べたものから作られます。決して空気や太陽光からではありません。
先ずは、普段何気なく食べているものに気を配ることから始めてみませんか?
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